ペットロスをどう乗り越えるか

生きているものには必ず訪れる死。人生のなかで大切な人の死に直面し、悲しみに暮れることがあるはずです。乗り越えることは容易でなく、人によっては長期間沈み込んでしまうこともあります。

直面する死というテーマに関して最近話題になっているものにペットロスというものがあります。ペットの死に直面し深い悲しみを負ってしまうというものです。人によっては人間よりペットとの絆が強いという人もいるでしょう。それだけ今では人とペットとの関わりは深く、愛おしい間柄になっているということでしょう。

思いが強ければ強いほどペットロスの衝撃も大きいものです。そんなペットロスとどう向き合っていくべきなのでしょうか。

なぜペットの死は悲しいのか

犬や猫を飼っている人はわかるかと思いますが、ペットの人になつく様子というのはまさに愛情表現の表れです。体を摺り寄せてくる仕草や、じゃれ合おうとするところなど気持ちがわかり合える瞬間にも感じられるものです。飼い主のあなたを探して歩み寄り、安心感のなか眠りにつくところなどまさに自分の子どものような感覚になるでしょう。

そして何年も一緒にいて過ごしてきた時間の濃さを考えるとペットの存在というのは大きなものになるはずです。いつも一緒にいたパートナーがそばにいなくなる。それを考えると深い喪失感に襲われるのも無理はないことです。

ペットは自分より先に死ぬもの

まずよりよいペットの一生はどんなものかということを考えてみてください。仮にペットを残して飼い主であるあなたが先に死んでしまってはどうなるでしょうか。ペットの引き取り手がいなくて、愛情に恵まれず悲惨な目に遭うかもしれません。それよりか飼い主であるあなたに看取られ、安らかに逝ったほうが幸せなはずです。想像するとつらいことですがペットはあなたより先に死ぬものと考えるのが前提です。

こうした考えからペットが生きている間にどんな時間を過ごし、優しさに溢れた場所にいられたかを考えてほしいです。ペットの命は飼い主が責任を持つのは当然のこと。ペットの死を迎えたということはあなたがそれをまっとうしたということです。ペットの心のうちを聞いてみて幸せだったと言ってもらえる時間を過ごすことが大切なのではないでしょうか。

愛する存在の魂はいつもあなたの近くにいる

死んだペットはあなたの前から姿を消したかもしれませんが、魂はずっとあなたに寄り添っています。いつでもペットの顔は思い出せる。魂のレベルであなたとペットは絆が生まれ、いつしか生きていたときよりも強いつながりになるはずです。

あるスピリチュアルの研究家の方も天寿を全うしたことはこの世での修行が終わったということで決して悲しいことではないとおっしゃっています。死んでいったものはいつでもあなたを見守っているのです。あなたにいつまでも悲しんでばかりいてほしくはないはずです。あなたもあなたらしく自分の人生を生き抜いてほしい。そして天寿を全うするときは誇らしい気持ちでいてほしいと思うはずです。そうすることで天国での再会がこの上ない喜びになるのではないでしょうか。


ペットへの愛情は優しさそのもの。ペットは言葉でのコミュニケーションができないこともあり、言うことを聞かないことも多いです。それでもあなたは一生涯寄り添い、面倒をみてきました。その優しさはもしかしたら人間にも与えられるものではないでしょうか。優しさを与えることは人生の経験値を積むことでもあります。人にも優しくできて痛みを感じられる人間になれるのです。

ペットを失っていても得られるものはあるはずです。あなたのその様子を見てペットもきっと喜んでいることでしょう。悲しみに浸っている時間は必要ですが、そこから立ち直ることにこそ生きる強さを身につけるいい機会です。ペットロスで何を学ぶか。天国のペットとの対話で何かを掴めるのではないでしょうか。

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