プラス思考は人生をイキイキとしたものに変えてくれる! 誰でも簡単にできるおまじないで、美容や健康にも良くない、ため息の毎日を卒業しましょう。

アファメーション
はじめに

景気の先行き不透明感、未婚率の上昇や無縁死など、私たちが暮らす社会はネガティヴな話題にあふれています。しかし否定的な考え方に終始していては、せっかくの人生がつまらないものになってしまいます。そこで今回は、毎日の生活を充実させるため、「アファメーション」と呼ばれる意識改革の方法を紹介したいと思います。

アファメーションとは

アファメーションとは、自らに対して意識的に肯定的な言葉を繰り返し語りかけることにより、潜在意識に定着した否定的な考え方を変え、自分の望む方向に進んでいく方法のことです。 アファメーションで重要なのは、何度も何度も繰り返し行なうことです。やり方に決まりはありません。自分のスケジュールに沿って時間帯や場所を選ぶことができます。例えば……

  • 自分の思考を高める言葉を並べたアファメーションカードを作る。それを常に持ち歩き、電車やバスの中など、空いた時間に見る
  • ノートに、同じアファメーションを10回、20回と繰り返し書いていく
  • アファメーションをテープに録音して、それを何度も聴く
  • 家の壁やトイレ、勉強机などにアファメーションを書いて貼っておく

中でも最も効果的なのが、就寝前だといわれています。眠りに就く前は意識の抵抗が少なくなっており、脳がリラックスしていてクリアな状態なので、潜在意識に伝わっていきやすいのです。
タイガー・ウッズらトップ・アスリートや、実業家の自伝などを読むと、彼らが日頃からアファメーションを実践していることがよく分かります。それが彼らを成功に導いた秘訣といっても過言ではないでしょう。

ポイント

アファメーションを作るときにポイントとなるのは、

必ず肯定的な表現を使う

前述したように、アファメーションとは、ポジティブな言葉を潜在意識や脳に植え付けることによって、自分の意識や心のあり方を変えていくことです。ですから、「私は~です」という肯定文にすることが重要なのです。例えば、「私は苦しくない」と書くと、「苦しい」という言葉から、どうしても「苦しんでいる自分」を思い浮かべてしまうのです。そうではなく、「私は平穏である」と表現した方が、潜在意識は「平穏な自分」をイメージし、より高い効果を得ることができるのです。

「今、~しています」といった現在形、もしくは「~しました」という完了形の表現にする

「~になる」「~になりたい」と表現してしまうと、潜在意識は「今はそうではない自分」をイメージし、そこに今の自分に対する否定性の要素が入り込んでしまうのです。また、例えばある職業に就くことを夢見ている場合、「~になりたい」と言ってしまうと、その職業に就くためにはどんな準備が必要かなど、行動に取りかかる前の段階であれこれと考えてしまい、一歩を踏み出せなくなる可能性が高くなる、もしくは必要以上に時間を取られてしまいがちになるものなのです。

主語を「私」にする

「私は…」を主語にすると、その後にどんな言葉を続けても、力を注入することができるのです。逆にいうと、他人や過去など、変えられない対象についてのアファメーションは意味がありません。俗にいう、「他人と過去は変えられないが、自分と未来は変えることができる」というやつです。

自分の潜在意識にしっかりと伝わる言葉を選ぶ

アファメーションを選ぶときには自分にぴったりくる言葉、リアルにイメージできる言葉を見つけることが重要になります。逆に、他人からの期待に応えるためのアファメーションや、見栄からくるアファメーションにすると往々にして長続きせず、効果は望めません。また一般的には、言いやすくて覚えやすい、短いセンテンスにした方がより効果的だといわれています。

以上のポイントを踏まえ、アファメーションの文章例をいくつか挙げてみます。

  • 私は自分の人生が素晴らしいものであることを知っています
  • 私は幸福で楽しく自由です
  • 私はバランスのとれた心を保っています
  • 私の記憶力は毎日のびています
  • 私は試験に出るところをすべてマスターしています
  • 私はいつでもとても上手にプレゼンテーションをすることができます
  • 私の学習能力はどんどん上がってきています
  • 私は必要とされていることを感じます
  • 私は人を愛し、親切で、協調的で平和です
  • 私の心には今や革命が起こりつつあります
  • 私はいつも落ち着いて、リラックスし、くつろいでいます
  • 私は、常に最善が私のところにもたらされることを知っています

実践例

東京都に住む28歳のOL、浦山志保さん(仮名)は、それまで一度も彼氏ができず、結婚適齢期を迎えてからは、両親から結婚を促されていました。もともと内向的な性格で人見知りも激しく、合コンや同僚との飲み会など、人と出逢う機会が多い場に参加することもあまりありませんでした。一方で、恋人のいない寂しさは年々強まっており、心の中ではいつも、「彼氏がほしい!」と叫んでいたのです。
そんなある日、浦山さんは、雑誌の記事でアファメーションのことを知りました。仕事で忙しい毎日を送り、なかなか時間に余裕が持てない彼女にとって、自分の都合に合わせていつでもどこでも実践でき、かつお金のかからないアファメーションはとても魅力的に映ったのです。浦山さんは早速、翌日からアファメーションを開始しました。選んだ言葉は、「私は、私を愛し、大事にしようと待っている男性がいることを知っています」。まずは朝起きた時と夜眠る前に10回ずつ唱えることから始めました。最初のうちは、“本当に効果あるのかしら”と思ったり、照れを感じたという浦山さんも、徐々になじんでいき、20回、30回と唱える回数を増やしていったのです。3週間ほど続けた後、今度は家の外でもアファメーションを行なってみようと思い、カードにアファメーションで使う言葉を書いて持ち歩くようになりました。そこには「私のやることはすべて上手くいっています」「私は幸運がいろいろな方法で私のところにもたらされることを知っています」という2つの言葉が新たに加わっていました。
アファメーションを始めて3カ月ほど経ったころから、浦山さんは周りの人間の自分を見る目が変わってきたことに気付きました。それまで社内でほとんど人と話すこともなかったのに、上司や同僚から「何か最近、印象が変わったね」「表情が明るくなりましたね」など、頻繁に声を掛けられるようになったのです。また浦山さんの方からも気軽に話し掛けることができるようになり、いろんな人たちとコミュニケーションを取る機会が増えていきました。そしてアファメーション開始5カ月後、友達の誘いで合コンに参加した彼女は、そこで1人の男性と出逢います。肩幅が広く、少し日焼けしたスポーツマンタイプの彼とすぐに打ち解けた浦山さんは、誘いを受けて2人で食事を共にし、その流れで自然にお付き合いを始めるようになったのです。
浦山さんは言います、「アファメーションは毎日行なうことが大切です。すぐには結果が出なくても、アファメーションの力を信じて続けましょう。きっと、変化が出るはずです!」。

【関連書籍】 『アファメーション』ルー・タイス (著)、 苫米地英人 (監修)、田口未和 (翻訳) (フォレスト出版)

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