夢にまつわる素朴な疑問 ~第2回~
夢は実に神秘的。より良い生活を送るために、夢を生かそうと思っているのではないでしょうか。また、夢のことに興味がわき、その神秘的な側面から、夢分析を行っている人もいるのではないでしょうか。そこで今回は、夢にまつわる素朴な疑問に答える第2回として、あなたの気になる夢についての内容をご紹介します。
夢に知っている人も知らない人も両方出る理由は?
夢には、現実的に知っている人と、知らない人の両方が出てきますよね。どう違うのかは確かに気になるものです。でも、夢に出るのは特にどんな人でも関係ないのです。実際のところ、すべてあなたの意識が人間のイメージを伴って現れているだけだからです。詳しく説明していきましょう。
夢にはいろんな人が出てきます。例えば家族です。まずお母さんが夢に出ることはよくある話だといわれています。なぜなら優しく母性で包み込む対象に向く欲求というのは、潜在意識の中に多く存在することだからです。お父さんはあまり出ることはありませんが、もちろん出ることはあります。
しかし、前述の通り、誰が出るかはここでは問題ありません。なぜなら、夢に出る人物というのは、自分の感情や状態が、記憶の中にある人物のイメージと結びついているだけだからです。ですから、夢に出た人物が誰であるかということよりも、その人物がどんなイメージの人物であったかということのほうが大事なのです。そこから自分の想起するイメージか何を源泉としているのかだけが重要なのです。
夢に好きな人が出てきたらどんな意味があるの?
夢に好きな人が出ると嬉しいですよね。それにはどんな意味があるのでしょうか。まず一つに考えられるのが、あなたの願望に関係しているということです。もし相手があなたの片思いの相手だったとして、夢であなたと仲良くしていたとすれば、それはあなたがその片思いの相手をとても潜在的に求めているということになります。
つまり、あなたは片思いの相手を恋焦がれてやまないということです。ただ、そうなると、どうして好きな人から冷たくされる夢を見ることがあるのかと気になりますよね。しかし、夢の中で冷たくされても、実際には相手から優しくされることもあります。このような夢は逆夢といって、夢に出たことと反対のことが起きる夢と考えられます。
また、好きな人に振られる夢を見ることがありますが、どういう意味があるのでしょうか。それが正夢になるか逆夢になるかは分かりませんが、少なくとも、真面目で恋愛に対して一生懸命取り組む人ほど、振られる夢を見るといわれています。それだけ振られるのが潜在的に心配になっていると考えられるからです。
夢の中がカラーと白黒ではどう違う?
あなたが普段見ている夢は、カラーと白黒の夢、どちらが多いですか? カラーと白黒でどう違うのか分かりませんよね。結論から言えば、カラーも白黒も夢の中では差はありません。先ほどもご説明しましたが、夢に見るものというのは、自分の潜在意識が見せているものです。つまり、イメージとなって表れているだけなのです。それは特に色は問題ではないのです。
また、幼い頃にカラーの夢を見ると問題があるといわれることもありますが、特に問題ではありません。カラーのテレビなどが発達して以来、白黒よりもカラーのほうがインスピレーションも起きやすいといわれているため、カラーの夢を見る人の割合のほうが増えているといわれています。
夢疲れって何?
夢疲れは、現代人に多いといわれるものです。例えば、悪い夢を見ているときにハッと気づいて目が覚めることがあります。そんなとき、どっと疲れが出るものですよね。これがいわゆる夢疲れです。この夢疲れ、なぜ起きるのかは気になるものです。もちろん、うつ伏せ寝で、肺が圧迫されて呼吸がしにくいということが原因になっていることもありますが、ここでは精神的な部分の原因を確認しておきましょう。やはり精神的な部分での夢疲れの原因は悪夢と考えられます。ということは悪夢を対処することで、ある程度夢疲れは予防できるということです。
では悪夢はなぜ見るのでしょうか。まず考えられるのが、日常的にストレスが強く重なっているということです。また、一度悪夢をみると、「またあの怖い夢を見るのではないか」と不安になり、寝る前に思いながら寝るとかえって夢を見やすくなるといわれています。いずれも、日々、積み重ねた意識が悪夢を見やすくなるようです。
夢は「無意識からのメッセージ」って言うけどメッセージを受け取ったらどうすればいいの?
夢が無意識からのメッセージという考え方は、心理学によるものです。確かに理解はできますが、実際、メッセージを受け取っても、どうしていいのかわかりませんよね。
でも、特に何かしなければならないということはないのです。大切なのは、夢が決して他人ごとではなく、自分ごととして日々の現実世界で起きているできごとに深く関係していることを理解することです。そして、夢を自分の問題として意識するだけでいいのです。
夢は、時にあなたにとって一番大きな問題を解決する手段のヒントを示してくれることもあります。また、自分自身が毎日行っている行いに対して、「それはちょっと違うのでは?」と潜在意識が顕在意識にアプローチしてくれることもあります。また、未来予知、つまり予知夢も夢がなせる興味深く神秘的な事象の一つではないでしょうか。
なぜ夢に蛇が出ると幸運なの?
夢占いでは、夢に蛇が出ることは、幸運のサインといわれることがあります。しかし実際には蛇が必ずしも幸運を表すわけではないのです。蛇には創造という意味も破壊という意味も両方あるためです。
では蛇が夢に出てきたらどのように解釈すればいいのでしょうか。蛇の大きさや色、蛇の他に出てきた夢の内容やそのときにあなたが感じていたことを総合的に判断するほかはありません。例えば、蛇がものすごく大きい場合、つまり大蛇の場合には、金運がアップするといわれています。また、色にも関係しています。金色の蛇は金運アップの暗示だといわれています。緑色の蛇は健康運の高まり、白い蛇は思わぬ幸運が現れる兆しです。例えば急な臨時収入、出世、子宝などあらゆる幸運が含まれます。
一方で悪い意味のある蛇の色もあります。黒い蛇は不運、運気の低下といわれています。また、赤い蛇は欲望の証といわれているため、欲求が高まっていることを示しています。
なぜ自分が死ぬ夢をわざわざ見るの?
夢は潜在意識が見せているといわれているため、なぜわざわざ自分が死ぬなどという事象を夢の中で登場させるのか気になりますよね。夢占いの中でも、自分が死ぬ夢というのは、予想に反して、いい意味に解釈されます。自分が死ぬ夢は、逆夢であり、成長、生まれ変わり、成功、財運などを表すといわれているのです。また、ただ自分自身の成長にとどまらず、新しいライフステージ、例えば、結婚生活に入る暗示などがあります。つまり、あなたにとって新しい人生の幕開けともいえるチャンスの時期が到来するという意味です。もしかしたら、死んだ自分というのは、かつての自分なのかもしれません。
夢にまつわる素朴な疑問は少し解消されたことでしょう。ぜひ毎晩見る夢を自分の中でしっかりと受け止めて、夢とうまく付き合っていきましょう。