塩風呂でよくない流れを断ち切り開運へ

昔から、塩には浄化する力があると信じられてきました。お葬式帰りに、「お清めの塩」を自分に振りかけることはよく知られていると思います。これは塩の浄化作用により、死の穢れを払っているのです。そのため、「最近ツイていない」「悪いことがよく起こる気がする」と感じているのなら、塩の力に頼ってみるのもいいかもしれません。自分でも調子の悪いことが続くと思っている場合は、運気の低下を招いていることが考えられるため、なんらかの対処をすることで開運できる可能性があります。そこで塩の力で浄化できれば、よくない流れを断ち切れるでしょう。

塩の持つ浄化作用

お葬式の帰りに、死の穢れを払うため塩を使いますが、これは神道の考えからきています。そのため、仏式のお葬式では塩を渡されないこともあります。仏教ではあの世や極楽浄土という概念があるため、死は穢れではなく新しい世界への旅立ちという意味になるので、浄化する必要がないからです。仏式のお葬式で塩を用いているところは、塩で浄化するという昔から続く風習に配慮しているのでしょう。ですから、お葬式で塩を渡されないこともありますが、心配なら自分で用意した塩を使っても問題ありません。渡された場合でも、使う使わないは個人の自由です。同じように、お相撲さんが土俵に入るときに、塩をまく姿を見たことがある人も多いと思いますが、あの行為も場を清める意味があります。

そんなふうに、風習として日本に浸透している塩での浄化は、歴史を辿ると古事記までさかのぼります。イザナギという神が黄泉の国から戻ったとき、死の穢れを払うため、海水で禊を行ったという記述があります。このエピソードを起源として、塩の浄化作用が伝えられるようになったといわれているのです。また、スピリチュアルではなく、性質的にも塩には殺菌効果があることも、浄化作用を信じさせる理由になったと考えられています。戦国時代、日本では戦いによって敗れた武将の首を、腐らせないため塩漬けにしていました。これらのことから、塩の防腐作用も昔から知られていたのでしょう。

塩風呂のやり方

塩の浄化作用により、開運につなげる方法が塩風呂です。全身に塩をいき渡らせられるので、塩風呂は浄化したい場合にピッタリだといえるでしょう。まず、塩風呂に使う塩は、「食塩」ではなく「粗塩」を選んでください。食塩は不純物を取り除いて精製されたものですが、粗塩は昔からのやり方で製造されており、海水に含まれているミネラルもたっぷりです。そのため、浄化だけでなく、美肌やデトックスの効果も期待できるでしょう。実際に、塩を使ったマッサージや美容法は女性の間でも有名です。

この塩を50グラムから100グラムほど、湯船に投入してください。肌が弱い場合はひとつまみほどでも大丈夫ですので、少しずつ入れて慣らしていきましょう。浴槽に塩を入れてから10分ほど浸かると、体に蓄積された邪気が落とされていきます。とくに髪の毛には邪気がたまりやすいとされているので、できれば頭まで浸かることをおすすめします。しっかりと湯船に浸かったあとは、シャワーで体を洗い流してからお風呂を出ましょう。入浴後は、水分をたっぷりと補給してください。塩風呂には邪気を払う効果があるとされていますが、一度でキレイに払えるとは限りません。毎日実行する必要はありませんが、定期的に行うことで浄化されていき、開運につながっていくのです。そのため、間隔を空けながら定期的に塩風呂に浸かりましょう。

塩風呂開運の注意点

塩風呂には、スピリチュアル的に浄化作用や開運に期待できます。しかし、実行する場合にはいくつかの注意点がありますので、しっかりと確認してから行ってください。肌が弱い人は塩の量を調節していけば大丈夫でしょうが、体調不良の場合は湯船に浸かることで悪化してしまう可能性があるので控えましょう。体に傷があるときも、塩は刺激になりますのでやめてください。追い炊きは、お風呂場の配管が錆びてしまうかもしれませんので、避けたほうが無難です。同じような理由で、お風呂の残り湯も洗濯機を傷つけてしまうかもしれません。

塩風呂は邪気を払う効果があるので、使ったあとのお湯はすぐに流す必要があります。そのため、あとでほかの人が入ることもおすすめできません。なぜなら、そのお湯には落とされた邪気が溜まっているからです。あとで入った人に邪気が付いてしまうかもしれませんし、残り湯を洗濯に使った場合も、せっかく落とした不要なものが衣類に付着するといったことが考えられます。ですから、塩風呂で使用したお湯は、お風呂から出るときに抜いて流してください。

塩風呂ができない場合

家族がいる場合や体調により、湯船に塩を入れられない人もいるかと思います。その場合、湯船に浸からずに、塩で体をマッサージするやり方をおすすめします。お風呂に入る前に、容器などに適量の塩を持ち込み準備しておいてください。そして、お風呂場で体をマッサージしながら、塩を優しく揉み込みます。このとき、決して強くこすらないでください。ゴシゴシこすりすぎると、肌を傷つけてしまうかもしれません。その結果、炎症が起こり、シミやシワの原因にもなりかねないのです。そのため、丁寧に体をマッサージしていきましょう。この場合も、邪気が溜まりやすい髪の毛にも塩をつけてみてください。塩を直接肌に付けることで浄化の作用が働きますし、美肌効果も期待できるでしょう。

運気の低下を招いている場合は、清めていくことで落ち着いていく可能性があります。そのため、塩の持つ浄化作用で対処していきましょう。粗塩で行う塩風呂は、全身に浄化作用のある塩を浸透させられるので、とても効率が良いといえます。ただし、塩を湯船に入れるときは、しっかりと注意点を守ってください。湯船に入れられなければ、塩を使って全身マッサージすることで浄化できるでしょう。そして、できるだけ定期的に行うことで、運気の安定をはかれます。塩の持つ作用に期待して、開運していきましょう。