人生における運の大切さとは

何事も実直に努力して一生懸命に頑張ること。日本人の美徳として好まれる姿です。目標や夢に向かってどうアプローチしていけばいいか。それは全力で行動し、地道な結果を一歩ずつ積み重ねていくことであると誰に聞いても返ってきそうです。しかし誰もが同じ努力をしても同じ結果がもたらされるものではないと、うすうす感づいているのではないでしょうか。

人生をよい方向に導き、成功に値する結果を得るには何が大事なのか? ここに運が絡んでくるという考察があります。このことは日々占いやスピリチュアルにご興味がある方なら強く意識していることでしょう。

では運のよさは人生においてどのように影響をもたらすのか。突き詰めて考えていきます。

運のよさを掘り下げていくと

著名人の自伝などを読んでいくと個別のエピソードが明かされていてどういった要素がどんな転機につながっていったかなどがわかって興味深いものです。なかには振り返ってみて「自分は運がよかった」と顧みることもあり成功の要因として挙げられていたりします。 では運のよさはどういったところに見られるのでしょうか。

人生において成功するための運のよさは極端なところでは生まれ持った能力、育った環境など自分ではコントロールできない部分も含まれます。目標に向かううえで障壁が少なければそれだけで近づくチャンスも大きくなります。人は生まれた瞬間から差があり、それは一生をかけても追いつけない。酷なものですが受け入れざるをえないものです。これも運。しかしそう考えれば割り切れるものではないでしょうか。

人生の転機となる運のよさとは

ただ生まれ持ったものだけに運のよさが起因するとは言い切れません。生きていくなかでの運のよさを示すケースとしてどんなことが挙げられるでしょうか。

たとえばある人は新卒で入った職場のギスギスした人間関係に悩み、メンタルを患うことに。退職して引きこもりになり、辛い人生を過ごす羽目に。ある人は有能な上司に恵まれ、仕事をするうえでいい影響となり希望したキャリアを積み重ねていくことに。

恋愛関係でいえば好感を覚えていたけれど話す機会がなかった人と仕事上で同じ部署になりコミュニケーションを深めていくなかでお互いに惹かれ合うというケースも。まさに運命の巡り合わせとときめくような話です。こうした人生のなかで重なり合う偶然がその後の人生を大きく変えていくことがあるのです。

経営の神様が語った言葉

松下電器産業(現パナソニック)の創業者、松下幸之助氏も成功するかどうかは90%が運と語っています。いくら努力しても誰もが同じ成功を得られるわけではないということをおっしゃっています。そこには運命というものが絡んでいるといいます。そして大事なのは10%の努力の部分。人生のなかの限られた領域でどんなことをするかにかかっています。

自分にはどうにもならない運命という部分を受け入れたうえで、できることを精一杯やる。このバランス感覚を見極めることに経営の神様と言われる所以があるのではないでしょうか。

成功してもすべてが自分の実力と思わない。いろいろな要素が絡み合っての結果であるとのことです。会社経営というリスクと向き合った状況のなか致命傷となる失敗をしなかったことも運の一種と考えられます。

経済学者も運のよさに着目

運のよさが成功につながると説いているのは松下幸之助氏だけではありません。経済学者のロバート・H・フランク氏も経済活動における運の重要性に着目しています。

彼の著書『成功する人は偶然を味方にする』(月沢季歌子訳、日本経済新聞出版社)で「偶然の出来事や環境的な要因が人生を左右する」と述べています。

親が投資に熱心で子どものころからそんな環境で育った子どもはお金に対する価値観を強く意識して、どう運用していくかを常に考えるようになるとも考えられます。経済的に成功することで自己実現もしやすくなり人生を楽しめるようになるでしょう。親が投資に無関心であればまた違った人生になっていたかもしれません。これらは運や偶然が起因しているとみていいでしょう。

さらにフランク氏は運を自分で作り出すことにも触れています。

運のよさを自分で引き寄せるには

運のよい人間であろうとするときにまず意識することは周囲から好感を得られる人物になることです。就職や恋愛では人物の好感度がものをいいます。すぐに打ち解けられる気さくさ、明るく元気な表情。かつ真面目で一生懸命な人物であれば自分たちの仲間にしたい、恋人にしたいと思う人も多いでしょう。

働くことに関していえば貢献的で、周囲から信頼される人はチームへ好影響を及ぼし、相乗効果でチームの雰囲気がよくなり、モチベーションが上がることが期待できます。成功している組織に身を置くことは人生をも成功に導くのです。

また周りから好感を得られている人物は人も放っておけないものです。「こういう業界で働きたい」、「こんな異性を紹介してほしい」などと口にしているとその人が好かれていれば、誰かが望みの人を紹介してくれることだってあるでしょう。この人のために何かしてあげたい、そう思わせる人間になることで可能性は広がっていきます。自分自身では乗り越えられない壁でも他人が手を差し伸べてくれてチャンスが転がり込むことだってあるのです。周囲への感謝、思いやりで人間関係は良好になるものです。こうしたメンタリティが好循環をもたらすと考えられます。

運勢アップに励むのは理に適っている

運のよさが人生の成功を左右するとなると運勢アップにあれこれ奔走することは正しい行動と言えます。占い、パワースポット巡り、運勢アップのおまじないはできうる精一杯の努力です。偶然の出来事が人生を好転させるきっかけに。希望していた方向に自然と導かれる結果に。

振り返ってみれば運がよかったと言えるものになるかもしれません。運勢がいかに人生にとって重要であるかをわかった今、さらなる運勢アップに向けて占いやスピリチュアルなものへの興味は強くなるのでは。


運がよい自分を作り出すにはまず周りから好感を持たれることです。そんなあなたに周りは手を差し伸べてくれます。チャンスはいつ巡ってくるかわかりません。思わぬところで人生が動き、運のよさに影響され新たな人生を切り開いていく。それも人生の面白さです。あくせく生きて運のよさを味方にして、人生を実りあるものにしたいものです。

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