執着を手放すことで得られる引き寄せ効果

人は、誰もが執着心を持っています。恋人や友だち、欲しいものへの欲求など、対象はさまざまです。ただ、その気持ちが強すぎると、ストレスになってしまう人も少なくありません。寝ても覚めても何かに執着している状態は、自分を追い詰めてしまうことにもなりかねないからです。そのため、何かに固執してしまう気持ちをなくしたいと思っている人は多いことでしょう。そして、執着を手放すことができれば、願望の引き寄せ効果もあるといわれています。いつも人やものにこだわっている状況がしんどいと感じていたり、幸せを引き寄せたいのにうまくいかなかったりする人は、一度執着についてしっかりと向き合ってみたほうがいいかもしれません。

執着の原因とは?

執着をあまり感じない人もいますが、常に自分以外の対象に強くこだわっている人もいますよね。そこで何かに固執するとはどのような感情なのかを考えていくことで、執着を手放すきっかけを掴めるかもしれません。たとえば、恋人に強いこだわりを持っている場合だと、自分に自信がないといった可能性が高いといえます。だから連絡がこないだけで、相手に対して「浮気しているのかも……」と疑ってしまうのでしょう。つまり、恋人がいつも自分を見てくれている自信がないため、その感情が相手への執着という気持ちで表れるのです。

また、「他者から認められたい」という想いを抱えている承認欲求が強い人も、自分のなかに執着を生み出しています。「認めてほしい」がゆえに、肩書にこだわる人も少なくありません。ブランドに嵌ってしまう心理にも、高価なものを持つことで周りから賞賛されることを期待しているのでしょう。同じように、SNSで目立ちたい、「いいね」されたいという状況も、承認欲求から起こります。

もう使っていない服やカバンを捨てられない人も、その対象が好きなのではなく、執着を感じているから手放せないのでしょう。「もったいない」や「高かったから」といって、物を家に溜め込む人は、「手放せば損してしまう」と感じているのだと思います。しかし、それは「損する」ことに対する「不安」が執着につながっているといえるでしょう。

執着を手放す方法

執着を感じさせる要因としては、自分のなかにある「不安」や周りに対する「期待」、「人からどう見られているか気になる」といった感情が、強い執着を生み出しています。逆に考えれば、これらの感情を減らすことができれば、何かに対する強いこだわりも感じなくなるのではないでしょうか。そのためには、まず自分を受け入れてあげることが大切です。

自分の感情と向き合い、「こういうことで私はこだわってしまうんだ」と分析してみましょう。冷静に状況を見られないときは、紙に書き出してみる方法をおすすめします。イライラした気持ちや落ち込んでいる感情を、冷静に見つめられるはずです。そのうえで、執着している対象に関して、思うことすべてを書き出してみてください。

たとえば、恋人に強いこだわりを持っているのなら、「どうして自分はここまで相手に執着しているのだろうか」と考えてみましょう。冷静に理由を追求していくと、「恋人がいるというステータスを失いたくなかった」「ほかの誰かに取られたくなかった」といった感情が起こるかもしれません。それは、不安から執着が生まれているのであって、相手に愛情を感じているわけではないですよね。好きではない恋人にこだわっている状況が見えてきたら、執着も薄れていく可能性があります。

また、環境を変えていくやり方も効果的だといえるでしょう。何かに執着している状態は、余裕がなく視野も狭くなっています。そこで自分の周りを変えていくと、新しい価値観や刺激に出会えるため、ひとつのことだけにこだわっていられなくなるのです。今までかかわらなかったような人と交流できるコミュニティに参加したり、ずっと勉強したいと思っていた習い事を始めたりするのも良いでしょう。環境が変われば自分自身も変わっていくので、執着を手放すことができる可能性は大いにあり得るのです。

願望を引き寄せやすくなる

執着をなくすことで得られるメリットはたくさんあります。まず、強いこだわりを感じなくなればストレスも減り、自分としっかり向き合えるので、人と比べて落ち込むこともなくなるでしょう。そのうえ、執着を手放すだけで、願ったことを引き寄せられるといわれています。スピリチュアルな世界で重要なのが、わたしたちのなかにある潜在意識です。「好きな人と付き合いたい」「憧れの仕事に就きたい」「限定のチケットを手に入れたい」など、人は日々たくさんの願いを心に抱えています。誰もが願望を叶えられるわけではありませんが、なかには願ったことをスムーズに達成する人もいるでしょう。

人が意識していない領域の潜在意識に願望を伝えることで、願いは叶いやすくなります。願望を叶えている人は、この潜在意識の活用法がうまいのです。ただ、この潜在意識は良いことと悪いことの区別がつきません。何かにこだわることで不安が常につきまとっていると、その「不安な状態」を引き寄せていることになります。だから不安という執着を手放して楽になれば、その楽な状態を引き寄せられるように潜在意識が動き出すので、願いが叶いやすくなるのです。今まで潜在意識を使った引き寄せをしても叶わないと思っているのなら、執着を手放すことで願望達成につながるかもしれません。 そこで執着を手放しながら、同時に引き寄せを実践してみてください。その場合、願いを具体的にイメージしていきましょう。

やりたいことがあるのなら、実際に自分が行っている姿やそのときの嬉しい感情まで再現します。イメージが苦手な人は、ここでも紙に書き出す方法が効果的です。そのときのポイントとして、「今起こっているように」現在進行形で書くこと。たとえば、「私は好きな人と付き合えて幸せです」というふうに書いてください。「好きな人と付き合えますように」のほうが願い事としてはしっくりくるかもしれませんが、この書き方だと、「まだ付き合えていない」状態を引き寄せてしまうかもしれません。ですから、すでに叶ったイメージをすることで、潜在意識の領域にその感情を伝えていくのです。


不安や期待といった感情が湧き起こることで、人やものに執着していくと考えられます。ですが、あまりにも強いこだわりは、自分自身を追い込みかねません。そのため、環境を変えたり自分と向き合ったりして、執着を手放していきましょう。周りに対して強いこだわりを感じなくなれば、精神的にも楽になりますし、願いが叶いやすくなるともいわれています。引き寄せがうまくいかなくて悩んでいる人も、執着を手放すことで願望が達成できるかもしれません。

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