第3回の前世リーディングは、英国王室のスキャンダル絡みのお話です。恋愛にスキャンダルは付き物と言えましょうか。愛のために王位を譲る、そんなことまで出来てしまうものなのです。そしてそこに隠されていた前世とは!?

第3回 ウィンザー公とシンプソン夫人

前世リーディング

皆さんは、20世紀初頭に、世紀の恋と騒がれた英国王室の大スキャンダルをご存じでしょうか。「プリンス・チャーミング」と呼ばれるほど、ハンサムで人気の高かった時の英国王が、不倫の果てに王位を捨てる、という一大珍事が起きたのです。今の王室を彷彿とさせますが、この時、のちにウィンザー公と名乗る、エドワード八世は、不倫相手と結婚するためにあっさりと王位を弟に譲ってしまいました。

この2人が出会ったのは、こともあろうに、エドワード八世の愛人テルマ夫人の別荘でした。シンプソン夫人は、才気に溢れ、機知に富んだアメリカ女性で、エドワード八世の優しい言葉に対して、辛辣なジョークで切り返し、強い女性が大好きだったエドワードはそのひと言でシンプソン夫人に惹かれてしまったといわれています。その日を境にエドワードの愛人の座は、シンプソン夫人へと移り、2人は深く愛し合うようになります。

2人はいつも堂々と仲よく行動するのですが、周囲の目は大変厳しく、シンプソン夫人は、「王室の礼儀をわきまえないアメリカ女」として、王室や貴婦人から忌み嫌われます。

そしてついに父王ジョージ五世の崩御に伴ってエドワード八世が即位しますが、離婚が成立したシンプソン夫人との結婚の意向を首相に伝えると、王室も政府も大反対をしました。エドワードはそこでなんと王位を弟に譲り、自らは公爵の地位に甘んじてシンプソン夫人との結婚を選んだのです。

この事件は当時世界中のマスコミを大いに賑わせましたが、リーディングをしてみると、驚くべきことが分かりました。2人の前世は、日本人だったのです。2人は江戸時代中期の寺の修行僧とその村の庄屋のひとり娘でした。しかもその2人の表面上の関わり合いはひじょうに薄く、これほどの因縁を生むとも思えないのですが、こうして後世で契りを結んでいるところを見ると、心の中に秘めたものは相当に大きかったのだろうと想像できます。修行僧と娘は、寺で行われた施餓鬼供養で顔を合わせ、その一度きりの出会いでお互いに惹かれ合ってしまったのです。当時僧侶の妻帯は許されず、女性と通じることさえも固く禁じられていました。しかし、2人はただ一度だけ、寺の下男の手引きにより逢瀬を果たすことができました。

そして、それきり二度と会うことはなかったのです。その後娘は嫁ぐことなく一生を終え、若い僧は、一生仏門に帰依しました。この2人の内に秘めた思いの強さが、その後100年以上も経ったイギリスに蘇るとは、だれが想像できたでしょうか。この世の因縁が結ぶ不思議にしばし心を打たれてしまいました。

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