商売の神様、インドのガネーシャ神とは
インドで最も人気のある神様「ガネーシャ」。像の顔をした独特の姿は、私たち日本人にはインパクトが強烈です。このガネーシャ神ですが、インドでは商売や学問の神様として有名です。最近は日本でも崇拝されている人が増えてきました。今回は、このガネーシャ神についてご紹介しようと思います。
ガネーシャ神とは
大きなお腹に4本の腕、象の頭を持つガネーシャはヒンドゥー教の神様で、現世利益をもたらすといわれており、本場のインドでは1、2を争うほどの人気です。インドの雑貨屋さんやレストランなどで、その絵が飾られているのを見かけることも多いのではないでしょうか。あらゆる障害を除去してくれることから、商売・商業の神様として信仰されておりますが、学問芸術の神として学生達からの人気も非常に高いです。
なぜ、象の頭なのか?
まずここで、「なぜ象の頭なのか?」という素朴な疑問が出てくると思います。この理由に関しては複数の神話があるようなのですが、一番有名なものを紹介しておきます。
ある日、母のパールヴァティーの命令でガネーシャが浴室の見張りをしていると、そこに父親のシヴァが帰ってきました。ガネーシャはシヴァが自分の父親だとは知らず、浴室への入室を拒みます。偉大な神でもあったシヴァは激怒し、ガネーシャが自分の子供だとは知らずに首を切り落とし、頭部を遠くへ投げ捨ててしまいました。その後パールヴァティーから、それが我が子だと知らされたシヴァは息子の頭部を探しに旅に出るのですが、見つけることができませんでした。そのため、旅で出会った象の首を代わりに取り付け、ガネーシャを復活させたのです。
かなり強烈な展開ですが、こうやって象の頭をした神様が生まれたとうわけです。なお、父親のシヴァはヒンドゥー教の3柱主神の一人で、世界の創造、維持、再生を司る最高神です。母親のパールヴァティーは、金色の肌を持つ優しく美しい女神といわれています。
ガネーシャ神のマントラ
それでは、ガネーシャ神のマントラをご紹介しましょう。
意味は、「群衆の主であるガネーシャ神に帰依いたします」というもの。マントラは本来108回を1セットとしています。YouTubeにもたくさんの音源がアップされているので、部屋で聴き流すだけでももちろん効果はあります。サンスクリット語のマントラが入っている音楽には、強力な浄化力がありますから、部屋の空気がなんだか重く感じる時にもオススメです。
唱え方のコツとしては、
『アゥム ガン ガナパタイェー ナマハーアゥム ガン ガナパタイェー ナマハーアゥム ガン ガナパタイェー ナマハー』
というように、出来るだけ区切らずに音を繋げて唱えるのが良いのだそうです。
実際にどんな効果があるのか?
インドのみならず世界中に信仰者を持つガネーシャは、あらゆる障害を取り除き、霊的な次元だけでなく世俗的な成功を授けてくれるといわれています。万能の神様ではありますが、特に商売や学問・芸術においての人気が高く、日本でもインド系の神様の中では一番親しまれているのではないでしょうか。
障害や災いを取り除いてくれますから、これから商売を始められる方や既に事業をやっておられる方には、オススメの神様です。中でもヨガスタジオなどは、ガネーシャ神をお祀りしていることが多いそうで、やはり経営が成功しているケースも多いそうです。
事業主でなくても、仕事を始める前には必ずガネーシャにお祈りをするという人も多いです。短時間でもかまわないので仕事前に静かな瞑想の時間を持ち、ガネーシャ神のマントラを唱えてみてはいかがでしょうか。
学問成就のお守りとして机の上に飾っておくのも良いでしょうし、芸術関係の仕事をされている人は、ぜひ自身の成功を祈願してみてください。
占星術師の守護神
実はガネーシャは、占星術の守護神でもあります。占星術師はホロスコープを読む前にガネーシャ神にお祈りをすると、的中の精度が上がるともいわれます。もしそういった仕事に就かれているのであれば、ガネーシャのお守りをお持ちになると良いかもしれません。
注意点
でも簡単に手に入りますから、お守りとしてお持ちいただくのもオススメです。ですが、願いが叶ったからといって途中で捨ててしまうような雑な扱いをすると、せっかく叶った願いも元の状態に戻ってしまいます。これはどの神様にもいえることですが、お願いをして助けていただくのであれば、最後まで丁寧にお祀りしましょう。
ガネーシャは、仕事で悩んでいる人や受験勉強を頑張っている人には非常に心強い神様です。世界中で信仰されているのは、実際に御利益があるからでしょう。上手くいかない時期は誰にでもあります。そんな時、自分を過度に責めたり悲観して転職を探す前に、ガネーシャに加護をお願いしてみてください。きっと何かが変わってくるはずです。