【全国】新年おすすめの七福神めぐり5選
七福神の神々が祀られる寺社を巡拝する七福神巡り。毎年1月には全国各地のさまざまな寺社で行われています。この記事では、全国から選りすぐった5つの七福神巡りを紹介します。その他、七福神めぐりの由来と七福神それぞれの神様について解説。新年に一年の運を掴みたい人はチェックしてみましょう。
そもそも七福神巡りとは?
七福神巡りのきっかけは、江戸時代中期に起こった天明の大飢饉。日本の近世最大の飢饉といわれるほど悲惨な状況に、人々は神にすがる思いで寺社巡りを始めました。江戸時代に入ると、この寺院巡りが元旦から七草の日までに七福神を巡る招福行事へと変化。そして「七福神巡り」が誕生したのです。
七福神巡りに最高の時期
七福神巡りは、1月1日~1月7日までに行うと開運効果があるといわれていますが、いつでも七福神巡りができる寺社がほとんどです。つまり神仏と結ばれるのは自分のタイミングでいいのです。ただし、寺社によって対応が異なるので注意。例えば、御朱印は正月限定だったり、特別な神事が正月限定で開催されたりと様々あるようです。
七福神を巡る順番に決まりはあるの?
七福神の並べ方は「恵比寿、大黒天、毘沙門天、弁財天、福禄寿、寿老人、布袋尊」と、一部に決まりがあります。唯一日本固有の神様である恵比須様は左端。大黒天様は大国主命で、恵比須様は大国主命の息子のため隣り合わせに。そして、福禄寿と寿老人は南極星老人の化身同士セットで祀ります。並べ方には順番があるものの、七福神巡りの順番には決まりがないようです。もし、寺社や観光協会の公式サイトに順番が記載されている場合は、その通りに巡拝しましょう。
七福神様の紹介
日本で信仰されている福をもたらす七柱の神様。日本の神のみならずインドや中国の外来神を集めた神仏です。モデルは中国の三国時代に世の改革を試みた、「竹林の七賢人」といわれています。
恵比寿神|商売繁昌・大漁
七福神の中で唯一日本の神様です。いざなみといざなぎの第三子。幼い頃船で捨てられますが、漂着した浜の人々が大事に祀ってくれたのが漁業の神のいわれです。
大黒天|豊作開運 招福
仏教のシヴァ神の化身とされている神様です。一度仏になるが世に福徳を授けるために再びこの世に降臨。大きな袋を背負い、打出小槌を持豊作・招福の神様です。
毘沙門天|勝負事・邪気退散
毘沙門天は四天王の一仏。元はヒンドゥー教のクベーラ神という戦いの神です。宝棒と宝塔を持ち邪鬼を踏みつけおり勝負ごとに力を発揮します。
弁財天|芸術・知恵財宝
弁財天は七福神の中で唯一の天女で、ヒンドゥー教の女神であるサラスヴァティー神です。音楽・弁才・財福の神です。
福禄寿|招徳人望・長寿
福禄寿は、幸福の「福」、身分をあらわす「禄」、寿命の「寿」の三文字を表します。道教の長寿神で南極老人星の化身。宝珠と巻物を持ち、鶴と亀を連れて歩く招徳人望と長寿の神様。
寿老人|長寿延命・無病息災
寿老人も福禄寿と同じ道教の神で南極星の化身。長命を示す鹿を従え、手には巻物を巻いた杖と難を払う団扇、長寿を表す桃を持ちます。
布袋尊|笑門来福・夫婦円満・子宝
布袋尊は弥勒菩薩の化身。唐の末期に実在した仏教の禅僧ともいわれています。ぽってりした体格と朗らかな笑顔で、宝物を袋いっぱいに携えた姿が特徴。
【各地の七福神めぐり①】京都府|都七福神めぐり
室町時代に始まった七福神巡りの信仰は、実は京都が発祥とされています。発祥の地である京都で行えるのが「都七福神めぐり」。毎年1月には、観光スポットを一緒に楽しめるバスツアーが大人気。すべて廻るのに1日は要するため、ツアープランを活用するのがおすすめです。
「都七福神めぐり」7つの社寺
- 萬福寺/布袋尊
- 東寺/毘沙門天
- 松ヶ崎大黒天/大黒天
- 赤山禅院/福禄寿神
- 行願寺/寿老神
- 六波羅蜜寺/弁財天
- えびす神社/恵比寿神
【各地の七福神めぐり➁】|鎌倉江の島七福神巡り
神奈川県鎌倉市~江ノ島にある8つの神社・寺院を巡ります。「鎌倉江の島七福神巡り」の楽しみ方は御朱印巡り。専用の御朱印帳と色紙が用意されており参拝客に人気です。通常なら江ノ島電鉄を利用すると約5時間で巡拝できます。ただし、正月は大変混雑し、御朱印に行列ができるため、丸一日かかると考えておきましょう。
「鎌倉江の島七福神巡り」7つの寺社
- 浄智寺/布袋尊
- 鶴岡八幡宮/弁財天
- 宝戒寺/毘沙門天
- 妙隆寺/寿老人
- 本覚寺/恵比寿
- 長谷寺/大黒様
- 御霊神社/福禄寿
- 江島神社/弁財天
【各地の七福神めぐり③】宮城県|奥州仙台七福神
東北地方最古の七福神霊場で、藩政時代とその前に起源をもつ寺社7カ所を巡礼。奥州仙臺七福神が一堂に集結する「奥州仙台七福神出開帳」では、一度で福を授けてもらえるため、県内外から多くの参拝客が訪れます。奥州仙台七福神には、御神前で合唱して「○○の神様へこれから謹んでお願いをします」という意味で真言を声に出して7回唱える参拝方法があります。唱えたら心の中で祈願し低頭して終了です。
「奥州仙台七福神」7つの寺社
- 秀林寺/大黒天
- 玄光庵/寿老人
- 藤崎えびす神社/恵比寿神
- 林香院/弁財天
- 満福寺/毘沙門天
- 福聚院/布袋尊
- 鉤取寺/福禄寿
【各地の七福神めぐり④】愛知県|なごや七福神めぐり
神社・寺院の数日本一を誇る愛知県。そんな愛知県で巡礼できるのが「なごや七福神めぐり」。7カ所すべて名古屋市内にあるため、1日ですべての寺社を廻ることが可能。また、受験生や就活生がいる家族には「名古屋三大天神参り」がおすすめ。とは、菅原道真公に関する神社「桜天神社」「山田天満宮」「上野天満宮」を順に参拝すると、学業成就のご利益があります。
「なごや七福神めぐり」7つの寺社
- 笠覆寺/恵比寿神
- 宝珠院/大黒天
- 福生院/毘沙門天
- 辯天寺/弁財天
- 興正寺/寿老人
- 萬福院/福禄寿
- 宝生院/布袋尊
【各地の七福神めぐり⑤】大阪府|大阪七福神巡り
「大阪七福神巡り」の歴史は古く、大阪の史書「摂陽奇観」には、1803年に大阪商人の間で巡礼されていたと記されています。一時途絶えたものの1900年初期に復興し、現在に至ります。すべての寺社が大阪市中心部のためコースは約7kmとほかの巡礼地より短めで、約4時間で気軽に巡礼できるのも魅力です。
「なごや七福神めぐり」7つの寺社
- 三光神社/寿老人
- 長久寺/福禄寿
- 法案寺/弁財天
- 大乗坊/毘沙門天
- 大国主神社/日出大国神
- 今宮戎神社/えびす大神
- 四天王寺/布袋尊
上記で紹介したほかにも、全国各地には多くの巡礼コースがあります。「七つの難を滅して七つの福を得る」ご利益があり、場所によっては正月以外でも巡礼ができ、御朱印がもらえるケースは少なくありません。七福神のパワーを授かり良い年を迎えましょう。