吉方位取りのススメ

最近は様々な開運のための情報が、雑誌やネットの記事に載っています。気軽に試せるものから本格的なものまで色々ありますが、「吉方位取り」はご存知でしょうか。日本に古くから伝わる開運方法の一つである吉方位取りについて、正しい効果的な方法をポイントごとにご説明いたします。

そもそも、吉方位取りって何?

吉方位取りというのは、九星気学という東洋独自の占術に基づいた開運方法です。仏教の伝来と共に日本に伝わった「奇門遁甲」という方術書が九星気学の始まりとされ、その歴史は古く、現在でも鑑定で使用されている占術の一つなのです。

一般的に九星気学は方位や運勢を鑑定する時に使用されます。方位鑑定というのは、自分にとって良い気のある方向へ動けば吉運となり、悪い気が満ちている方角へ動けば凶運となるというもの。九星気学が「動の運命学」と呼ばれるのはこのためです。引っ越しや移転などの際に「この方角で良いか?」など、良く使われていますよ。

話が少々それましたが、「吉方位取り」というのは自分にとって吉となる方位へ出向き、良い気をもらって帰ってくることで「運気を良くする!」という開運方法です。自分にとって吉となる方位を「吉方位」というんです。運気を良くしたい!という願いから、旅行や引っ越し、開店を「吉方位」に合わせてされる方も多いのです。

具体的にどのようにすれば良いのかを、これからご説明いたします。

まずは自分の本命星を知る!

ご自身の本命星を知らないのであれば、まずはそれを知ることから始めましょう。

ネットで「九星気学」と検索してみれば、たくさんの無料サイトが出てきます。生年月日を入力すれば、ご自身の本命星は簡単にわかりますよ。気学では歳の本命星と生れ月によって決まる月命星を使用するのですが、成人している人であれば方位取りには本命星を基本的には使用しましょう。

運行ってはいけない凶方位を知る!

北、東北、東、南東、南、南西、西、北西。たくさんある方位の中には、良くない凶方位があるのです!

みんなに共通、五黄殺・暗剣殺

五黄殺というのは、年・月・日・(時)で五黄土星が鎮座する方位のことで、万民に共通している凶方位です。この方位に向けて引っ越しや移転をした場合、非常に強い凶作用が出ると言われています。

そして五黄殺と対極にあるのが暗剣殺と呼ばれ、こちらも凶方位になります。他動的な凶事が突発的に起こるとされ、この方位に引っ越してしまい、近所の騒音トラブルで大変苦労したという人がいましたよ。

みんなに共通、歳破・月破・日破

歳破というのは歳の干支と対極にある方位で、月破というのは月の干支と対極にある方位です。日破というのは、その日の干支と対極にある方位。

「破」というのは破壊的な作用を持っており、契約や就職が破れるなどの凶事が起こるとされています。ですから大切な契約や交渉を行う時には避けた方が良いとされています。

生まれ年によって違う、本命殺と本命的殺

ご自身の生まれ星である「本命星」が回座する方位を本命殺、その対極を本命的殺と言います。本命殺は、妨害や仕事面などで邪魔が入るというような形で凶作用が現れ、本命的殺は精神的な苦労や不調が起こりやすいといわれています。

また、その他にも生まれ年との五行的相性から、良くないとされる方位もあります。

もうこの辺りで、「ほぼ全部の方位がダメじゃん!」と嫌になってきます。もちろん、「今年は吉方位が無いじゃないか!」というアンラッキーな年もあるわけです。ですから、良い方位がある時に行っておくことが大切なのです。運勢を変えるのは、簡単なことではないのです。

※凶方位の影響は、年・月・日で作用の働く期間や特徴に差が出ます。日や月の凶方位は、悪い作用が速く表面化しますが影響する期間は短く、年の凶方位は表面化するのが遅く、そして長く影響し続けることになります。

ご自身にとっての良い方位とは?

吉方位取りというのは、自身の「生まれ星」と「相性の良い星」が巡ってきている方位に出向くことで、良い気を吸収することができると考えます。

九星には一白水星、二黒土星、三碧木星、四緑木星、五黄土星、六白金星、七赤金星、八白土星、九紫火星の9つがあります。それぞれ相性の良い星を記載しておきます。

一白水星が吉方位取りとして行ける → 六白金星・七赤金星、三碧木星・四緑木星
二黒土星が吉方位取りとして行ける → 九紫火星、八白土星、六白金星、七赤金星
三碧木星が吉方位取りとして行ける → 一白水星、四緑木星、九紫火星
四緑木星が吉方位取りとして行ける → 一白水星、三碧木星、九紫火星
五黄土星が吉方位取りとして行ける → 九紫火星、八白土星・二黒土星、六白金星・七赤金星
六白金星が吉方位取りとして行ける → 八白土星・二黒土星、七赤金星、一白水星
七赤金星が吉方位取りとして行ける → 八白土星・二黒土星、六白金星、一白水星
九紫火星が吉方位取りとして行ける → 三碧木星・四緑木星、二黒土星・八白土星

この星が回座している方位をまず確認した上で、長々と説明した「行ってはいけない凶方位」を除いて残った場所が、「最大吉方位」となるわけです。

最近では、無料でその日の「吉方位」を出してくれるアプリやサイトが充実しています。引っ越しや本格的な開運のための方位取りであれば、やはりしっかりと勉強をしている鑑定師に直接みてもらいましょう。ですが、ちょっとした旅行やお出かけの際に参考にしたいのであれば、こういった無料のもので十分です。

どこからみた方位なのか

ご自身が実際に寝泊まりされている家から見た方位になります。

ここで気をつけて欲しいのが、引っ越したばかりという場合です。少なくとも引っ越し後、45日経ってから出ないと引っ越し先からの方位取りはできません。これは、引っ越したばかりではまだご自身の気が完全に移動しきっていないためです。

正確な方位を知るには磁北を使用して調べる必要があります。磁北というのは実際に方位磁針のN極が指す方向のことで、真北と呼ばれる方位とは数度の差が生まれます。最近の吉方位取りのアプリやサイトでは磁北を使用しているものもありますので、非常に便利になりました。

年・月・日、一体どれに合わせれば良いの?

天地の気は常に循環しますので、年の吉方位や凶方位は節入りの2月3日ごろに毎年変わります。また、月や日もそれぞれ変わってきます。吉方位取りで一番良いのは、年・月・日の全てで良い方位へ行くこと。これを最大吉方位と言います。ですが、これはタイミングを合わせるのが難しかったりするのも事実なのです。そういう場合の対処法をご紹介しましょう。

日帰りや1泊の旅行で行く場合は、日盤・月盤(日と月の方位)を確認し、良い方位を選びましょう。特に日帰りや一泊では日盤の方位は重要です。1〜2泊の旅行であれば、月盤が重要になってきます。ですが、吉方位取りとして行くのですから、できるだけ月・日の両方が「吉」となる日を選んでください。4泊を超える長期旅行は月・年の方位が重要になります。

引っ越しや移転など、長期にわたる移動の場合は、年盤・月盤(年と月の方位)が重要です。しっかり確認した上で、良い方位を選んでください。

ですが、もし長期の出張や引っ越しの必要性が突発的に生まれ、それが五黄殺や暗剣殺などの凶方位だった!と言う場合は、よく行っている神社やお寺でお守りを購入し、それを身につけて出向くようにすると良いでしょう。

これはあくまでも、「吉方位取り」という開運のために出向くならの話ですから、気にし過ぎは良くありません。普段の移動と開運のための移動は分けて考えましょう。

どのくらい離れた場所に行けば良い?

これに関しては、できるだけ離れた場所にある「気」が良いとされているんですね。目安としては、片道2時間ほどかかる場所です。車や電車、徒歩でも構いません。とにかく、ご自身が(2時間ほどかけて)頑張って出向いたということが大切です。

遠出が難しい日であっても、吉方位に合わせた近場のカフェなどに行くなどしてみると良いでしょう。久しぶりの友達にバッタリ会ったり、急にお誘いの連絡がきたり、普段よりも勉強に集中できたりなど、「何もしない」よりは良い効果があったりします。

どんな場所がベスト?

一番オススメなのは、温泉です。温泉で湧き出るお湯には、その地の恵みがいっぱい詰まっています。その場所の気をもらって帰ってくる吉方位取りですから、身体からも「エネルギー」を取り込める温泉は最高!

一般的に吉方位取りとして良く選ばれるのは、神社仏閣です。有名な神社や仏閣に行くのなら、吉方位に合わせてみると効果が倍増します。綺麗な川や森、山などの自然の多い場所にも、良い気はたくさんあります。

ご自身が実際に行ったときに、その場所の印象が「明るいな」とか「良さそうだな」と感じたのであれば、あなたにとって良い気が巡っているという証拠です。不思議と、そういう場所は他の場所よりも輝いて見えたりします。ですが逆に、「何だか暗いな」とか「妙に嫌な感じだな」と思うのであれば、たとえ吉方位であってもそこは避けておきましょう。

最強の吉方位取り「お水取り」

お水取りというのは、吉方位取りの中でも特に効果が出るとされる開運方法です。神社仏閣の中には、御神水や御霊水と呼ばれる、特別なお水をいただける場所があります。温泉では温泉水をもらえたり、森や山では自然の湧水が有名な場所があります。

この「特別な水」をいただいてくるのが、お水取りです。

お水取りは通常の吉方位取りより条件が難しく、年・月・日だけでなく、時間も合わせる必要があるんですね。また、いただいてくるお水の量や飲用方法などにも決まりがあります。ですから、これに関してはプロの鑑定師に相談いただく必要があるでしょう。ですが、お水取りの開運効果は非常に強いため、もし興味があるのであれば試してみてください。


吉方位取りは家から出た瞬間から始まっています。無理に休みをとって他人に迷惑をかけてまで出向いたり、行く途中で故意に誰かに迷惑をかけたりした場合は、効果は弱くなってしまいます。

方位取りでの開運が必要であれば、必ず良い日というのは自然と巡ってくるのだそうです。無理をしてまで行くのではなく、巡ってくるまで待つことも大切です。あなたの未来が、光り輝く未来となりますように応援しています。

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